抗うつ薬の功罪

Douban
抗うつ薬の功罪

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ISBN: 9784622071495
author: David Healy
translator: 田島 治 / 谷垣 暁美
publishing house: みすず書房
publication date: 2005 -8
price: JPY 4620
number of pages: 447

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SSRI論争と訴訟

Let Them Eat Prozac: The Unhealthy Relationship Between the Pharmaceutical Industry and Depression

David Healy    田島 治 / 谷垣 暁美

overview

全世界で年に数兆円を売り上げている抗うつ薬SSRI(プロザック、パキシルなど)。本書はSSRIの、うつ病患者の自殺衝動を強めるというショッキングな副作用に焦点をあてる。この副作用のリスクは1990年に最初に研究論文のかたちで報告されたが、2004年以降に米・英・EUの薬事監督庁が製品への警告表示を指導するなどの対応をとりはじめるまで、産官学にまたがる関連業界から実質的に黙殺されつづけた。
副作用のリスクを認めたうえで、ある種の鎮静剤を併用したり、服用量を減らすことでリスクを最小限に抑えながら本来の効果を得ることができたにもかかわらず、なぜリスクの存在自体が否定されなければならなかったのか。
著者は産官学すべてのインサイダーを経験した無二の証人としてこのスキャンダルを報告する。ビッグ・サイエンス化する医薬品の開発および許認可プロセスの現状と、そこに複雑にからむ産官学の利害構造など、副作用の過小評価につながる数々の誘因のディテールがきわめて具体的に語られる。
SSRIの功罪の多角的分析や訴訟の詳細などのミクロな情報と、生物学的医療の時代の死角を照射するマクロな視点との、二つの次元で核心を語る貴重な証言である。また、精神医療の未来を占う側面もある。実際、原書の刊行後に、SSRIの副作用や臨床試験データの扱いに関して、主流の見解は著者の主張する方向へ大きくシフトした。

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